守り神っ!?

□始まりの水晶
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先祖が代々陰陽師。
親父も陰陽師…とは名乗ってないが、祓い人として各地で仕事をしている。

そのせいなのか、オレは物心がついた頃から、人ならざるものが見えていた。

それは幽霊だったり、妖怪だったり、人間と限りなく形が似ているものばかり。だから最初は人間と区別をするのが大変だった。

妖怪に襲われないよう、小さい頃から親父に見えないフリを叩き込まれ、今じゃあ見えないフリには自信がある。

…はずだった。

「ハァ…ッ、ハァッ…」

北条斗真、只今ピンチです。

『喰わセろォ〜…喰ワせろォ〜…』

町中を突っ走るオレの後ろには、三メートルを優に越すだろう大きさの妖怪。

妖怪が見えるような霊感の強い奴は常人より美味だとかで、狙われやすい。だからこそ見えないフリは完璧だったはずなのに。

最近になって、何故かよく襲われるようになった。

そういう時は鳥居がある場所か自宅に逃げるのがベスト。
一応うちも祓い人の家だし、そういう対策はしてあるから下手な神社より安心だ。

「た、ただいまぁーっ!!」

飛び込んだのは無駄にデカい木製の門。
そしてその門の向こうには、無駄にデカい和風の屋敷がデデーンと佇んでいる。

そう、ここがオレの家。
 
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