06/14の日記

09:05
和服模様
---------------
窓から見える景色に
何度色を染めただろう
夕日が町に沈んでいく風景が
たまらなく大好きだった

大きな水車小屋の前で
トンボを追いかけはしゃいだ夏の日
緑に茂った大木に
寄りかかって昼寝したね


あのころのお人形は
今どこに眠っているの?
過去に生きる浴衣姿のあの子は
今はおさげ髪のおしゃれさん
風鈴の音によみがえる
幼き日の和服模様が

お祭り屋台で浮かれ気分
大きなリンゴ飴かって
近くの神社で話したね
人混みを避けるようにして

まだ木製だった校舎で
みんなでおいかけっこして
校庭の木に登りはしゃいだ
あのころの君は今はどこ?


今はもう疲れ果てたコンクリート
歩いても地面がみえやしなくて
あの幼い女の子が迷ってる
昔着た桜模様の着物は
もうきることなんかないんだね・・・
淡い記憶の和服模様

懐かしさこみ上げる風景に
何度も足を運んでも
あのときの少女はいない
タンスを開けてふと気付く
少女が自分自身だと・・・


あのころのお人形は
今どこに眠っているの?
過去に生きる浴衣姿のあの子は
今はおさげ髪のおしゃれさん
風鈴の音によみがえる
幼き日の和服模様が


今はもう疲れ果てたコンクリート
歩いても地面がみえやしなくて
あの幼い女の子が迷ってる
昔着た桜模様の着物は
もうきることなんかないんだね・・・
淡い記憶の和服模様


大好きだったこの町を
蹴飛ばしてきた自分が
恥ずかしくて前を見れないよ
あのころの少女は純粋で
何も知らずに和服模様に包まれた・・・

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

02:47
目、覚めぬ夜
---------------
風が笑いながら時を刻み
水が泣きながら闇を作る
そんなありふれた童話に
耳を傾けてしまうのはなぜ?

ふと気がつけば小麦色の木の葉に
小さな赤い実が混ざっていて
真っ暗な夜の渡り廊下で
進めぬ自分が空を見た


星屑に祈ったあの日
僕の中では今この時
輝きに満ちた楽園を探し
また一人旅人(たびうど)になる
心晴れぬままに瞳を閉じて気がつけば
一筋の涙が頬をつたった
こんな夜に明日の光は見えない

炎が怒りながら人を殺し
木々が眠りながら生を生む
微かに残る過去の記憶も
前世の名残がこだまする

始まりがあって終りがある
架空の自分に問いただす
現実を手にした瞬間
体に激痛が走った

街の明かりがまぶしいからと
逃げ出した夜がある
右も左も解らない街で
誰かに追いかけられる夢を見た


はかなく散る夢ならば
最初から見たくなかった
僕は望まなかった
光を見るのが怖くて隠れた
瞳の裏側に僕だけの明日がある
僕しか描けない明日がある
見つけた楽園
だから僕はもぅ瞳を開けない

抑え込んだままの感情に
振り回される今日はいらない
瞳の奥の世界が
消えることがない限り

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ