MAIN2

□言えない、言わない
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「隊長〜好きですよ」


『そうですかぃ』








───1週間後



「隊長〜付き合って下さい!」


『嫌でさぁ…』








───1ヶ月後



「隊長〜」


『もう!又ですかぃ!?
来る日も来る日も…一体何なんですかぃ!?』


「隊長への想いをお伝えしたくて!」


『よくもまあ、そんな恥ずかしい事を口にしますねぇ
冗談にも程がありまさぁ』


「え!?冗談だと思ってたんですか?」


『それ以外何があるんでさぁ』


「ッ!本気です!
それに、俺だってそんなに暇じゃないです!
本気じゃないならもう止めてますよ!」


『あれ、本気だったんですかぃ…』


「……沖田隊長は俺のこと嫌いですか?」


『嫌いじゃねえですが…』


「じゃあ好きですか?」


『いや……』


「もう…ハッキリしないと襲いますよ!?」


『!?じょ、冗談じゃないでさぁ!
付き合ってられやせんぜ…』


「あ!ちょっと、隊長ー!!」








沖田は山崎に背を向けて歩きだした
しかし、山崎は見逃さなかった。背を向けた沖田の耳が、紅く染まっていたことに…







「…こりゃあ、脈ありだな。」











『……はぁ』






自室に着いた沖田は大きなため息を吐いた







(あいつ…俺のことが…
…ありえないでさぁ

でも、好きでもない奴に襲うとか言わないよな…?

いや、本当に好きならそう気軽に言えるもんじゃないでさぁ!


そう…俺みたいに……



言えないでさぁ…好きだなんて

言わないないでさぁ…一生……)





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