мαTη

□あなたの為に
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「何!?十代目が!?」


〔ああ。攫われちまった…〕


「山本、テメェ何で見捨てやがった!!」


〔分が悪かった…○○倉庫に行った。助けてくれ〕


「当たりめえだ!テメェはおとなしく病院にでも行きやがれ!」








獄寺はすでにフラフラな山本を残し倉庫に向かって走りだした
此処のとこ何者かに綱吉の命が狙われていた。
それに気付いていた獄寺は幾度と無く綱吉を助けてきたが、最近はそんなことがなかったので気を抜いていた自分の不甲斐なさにつくづく嫌気がさし、それを振り払うかの様に走った








(待っていてください十代目!!)











数十分走り続け、目的地に辿り着いた
獄寺は戸惑い無く倉庫の扉を力一杯開け放った









「十代目ー!助けに来ました!!」







其処に待っていたのはマフィアの手先と思われる男共が、約60人程。そしてその中に少し雰囲気の違う親玉らしき男1人と、その男の隣に横たわる綱吉の姿があった










「十代目…テメェら十代目に何をした!!」


[俺達はある御方に雇われてんだ。こうするのが俺達の役目だ]


「んだと…!
誰だ!テメェらを雇ってる奴ァ!?」


[そりゃ企業秘密だ。]


「……ぶっ殺す」









獄寺はおもむろに爆弾を取出し周りの奴らを片っ端から吹っ飛ばしだした







……50人


……40人


……30人


……20人


……10人










「残るはテメェだけだ」


[さすが、やるな]


「死ね…」


[待て。一つ聞かせてくれ]


「何だ」


[テメェは何故こいつを助けに来た?]


「何いってんだテメェ」


[答えろ]


「チッ
何故ってそりゃ十代目を助けに行くのは右腕の役目だろ」


[それだけか?]


「ああ?」


[本当にそれだけの為に来たのか?]


「…ちげえ。」


[じゃあ何故だ?]


「その人は俺の……




何にも代えられない大切な人だからだ…」


[つまり…好きってことだな?]


「ッ///ああ。」


[じゃあ返すぜ]


「はあ?…おわ!」








綱吉はその男に軽々と投げられ、それを獄寺が巧く受け取った











[死んでねえぜ?
もともと殺すつもりもなかった。誘拐する隙を狙ってただけだ。]

「な、何故だ?」


[クク!…俺達は雇われただけ。お前がこの男に対する気持ちがはっきり自分で解れば返す。これが俺たちの任務だ

な、みんな!!]










男が呼び掛けると同時に倒れていた男達は起き上がった









「な…な!?」


[俺達は一様プロのマフィアなんでな。

…ああ、言い忘れてたぜ]


「?」


[雇い主は、キャッバローネのディーノさんだぜ]


「!?
あいつかよ!!」


[あの御方はお前らの恋を実らしたかったみたいだからな〜
えらく心配してらしたぜ?]


「ああ、そうかよ!
わかったからさっさと行きやがれテメェら!!」


[へいへい]










ぞろぞろと倉庫からでていき、静まり返った倉庫には獄寺と綱吉の二人だけがいた









「チッ、結局キャッバローネの奴に踊らされてただけかよ…」


『……ぅん…?』


「!!
気が付きましたか十代目!」


『此処…は?
そうだ、俺、攫われて…』


「ええ。だから助けに来ました」

『獄寺くんが…俺の為に?』


「ええ。俺は十代目が…



す……

スゲェ尊敬してるんで…」

(今告るとこだろ!!俺のバカ!!)


『ありがとう、獄寺くん!』


「帰りましょうか十代目」


『うん』












(チャンスは逃したけど…
今そんなに焦らなくてもいいか。

言えませんでしたけど、俺はあなたの為ならなんだってしますよ

あなたは俺の大切な人ですから)




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