мαTη
□認めない
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『あ、』
「あ、
何してんですかぃ?」
『見て分からないアルか?
駄菓子屋で酢昆布買ってるアル』
「そうですかぃ。ちょっと下せぇ」
『煩いアル税金ドロボー
テメェにくれてやる酢昆布なんかねえよ』
「これまた手厳しいですねぃ
じゃあせめて散歩くらい付き合って下せぇ」
『何で私がそんなことしなきゃいけないアルか!』
「どーせ暇じゃありやせんか
酢昆布あと5箱奢りまさぁ」
『チッサボりが。
ちょっとだけアル…』
「ええ」
──
────
──────
『…暇アル』
「散歩してるじゃないですかぃ」
『散歩だけだから暇アル!』
「我が儘な姫でさ〜」
『だ、誰が姫アルか!!』
「あんたですぜぃ?」
『う、煩いアル///
もう陽も暮れて来たから帰るアル!
お前も仕事戻るヨロし!!』
「そうですねぃ…
じゃあ万事屋まで送りますぜぃ」
『い、嫌アル!!銀ちゃん達に誤解されるのだけは嫌アル!
じゃあな!クソポリス!!』
「ええ、さいならクソチャイナ
……あんなに走らなくても…」
(あんなに憎たらしい口を利くのに、こんなに愛しいのは何故なんでしょうねぃ…?)
『ただいまアル』
〔お帰り神楽ちゃん!〕
『ちょっと部屋に籠もるアル。
銀ちゃんにもそう言っとくヨロし』
〔部屋って押し入れでしょ。
…どうしたの?神楽ちゃん〕
『何でもないアル……』
(なんか変アル…
あんなにも嫌いな奴なのに…
散歩に着いて行った酢昆布に釣られたからじゃなかったり…
姫って呼ばれてアイツの姫なら良いアルとか思ったりして…
此れが世間一般で言う好きってことアルか…?
そんなの、あり得ないアル…
あんな奴なんか…
こんな気持ちなんか…!
絶対に認めないアル!!)