мαTη

□認めない
1ページ/1ページ









『あ、』


「あ、
何してんですかぃ?」


『見て分からないアルか?
駄菓子屋で酢昆布買ってるアル』

「そうですかぃ。ちょっと下せぇ」


『煩いアル税金ドロボー
テメェにくれてやる酢昆布なんかねえよ』


「これまた手厳しいですねぃ
じゃあせめて散歩くらい付き合って下せぇ」


『何で私がそんなことしなきゃいけないアルか!』


「どーせ暇じゃありやせんか
酢昆布あと5箱奢りまさぁ」


『チッサボりが。
ちょっとだけアル…』


「ええ」









──
────
──────






『…暇アル』


「散歩してるじゃないですかぃ」


『散歩だけだから暇アル!』


「我が儘な姫でさ〜」


『だ、誰が姫アルか!!』


「あんたですぜぃ?」


『う、煩いアル///
もう陽も暮れて来たから帰るアル!
お前も仕事戻るヨロし!!』


「そうですねぃ…
じゃあ万事屋まで送りますぜぃ」

『い、嫌アル!!銀ちゃん達に誤解されるのだけは嫌アル!

じゃあな!クソポリス!!』


「ええ、さいならクソチャイナ


……あんなに走らなくても…」




(あんなに憎たらしい口を利くのに、こんなに愛しいのは何故なんでしょうねぃ…?)













『ただいまアル』


〔お帰り神楽ちゃん!〕


『ちょっと部屋に籠もるアル。
銀ちゃんにもそう言っとくヨロし』


〔部屋って押し入れでしょ。

…どうしたの?神楽ちゃん〕


『何でもないアル……』













(なんか変アル…


あんなにも嫌いな奴なのに…

散歩に着いて行った酢昆布に釣られたからじゃなかったり…

姫って呼ばれてアイツの姫なら良いアルとか思ったりして…


此れが世間一般で言う好きってことアルか…?

そんなの、あり得ないアル…
あんな奴なんか…
こんな気持ちなんか…!



絶対に認めないアル!!)






[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ