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□『ずるい』
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あーつまらない
スパナさんはずっとモスカいじってて相手してくれないし…
『スパナさん』
「ん〜?」
『モスカばっかいじってて、楽しいですか?』
「うん」
『あ、そういえば!スパナさんお腹空きませんか?』
「うん」
『やっぱ空きましたよね〜』
「うん」
『……』
もしかしてって言葉を使う必要はないと思うが…
もしかして、全く聞いていませんか?
なんだろう此れ。凄く虚しい
しかも恥ずかしい。俺一人で喋ってたじゃん
『ハァ…』
「…」
─────カチャカチャ
暇だなー
全然かまってくんねーし
『スパナさーん』
「ん〜?」
全く同じやり取り…
『スパナさん俺ー拗ねますよ?』
「うん」
『もー!』
「…」
『…動物と触れ合いたいなー』
「うん」
なんでも「うん」なんだ。
『スパナさーん』
「ん〜?」
『スパナさん好きです』「ウチも好き」
『!!?///』
え!?//
即答!!?//
『なッ///
ちゃんと聞いてたんですか!?』
「うん」
『っ〜〜//』
スパナは隣で真っ赤になってのた打ち廻っている子供を横目に、気付かれないように細く微笑んでいた