03/01の日記

23:00
最近はまったもの 2
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最近、都都逸にはまりました。
都都逸といえば、有名なのは「三千世界の鴉を殺し、主と朝寝(添い寝とするものもあり)がしてみたい」ですね。これを作ったのは高杉やら桂やらと言われています。
他にも、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」なんてものもあり、教科書で見かける「散切り頭を叩いてみれば、文明開化の音がする」も都都逸なんです。
まぁ、これくらいの時代に流行ったものです。
七七七五の形式で、「三千世界の〜」のように艶っぽいものから、笑ってしまうよう滑稽なものまで様々あります。

なんではまったのかというと、『梁塵秘抄』を読んでいて、ついでだからと一緒に収録されていた『閑吟集』にも目を通したんです。
今様→小唄ときたら、都都逸にいくしかない!と、変な使命感に燃え、都都逸を調べ始めたんです。
そして、今に至ります。

ちなみに、今様とは、当世の流行歌を指す言葉であり、現代でいうAKB感覚だと思ってください。平安時代に宮中で若い人が今様を謡ったという記事が『枕草子』にありますが、イメージでいうと、職場での飲み会でカラオケに行って上司の前でAKBの曲を歌う感じです。
今様と一口で言ってもいろいろとあり、主に4つに分類されるのですが、それを広義今様と便宜上呼びます。七五七五七五七五でひと塊のものを狭義今様と呼びます。
狭義今様で有名なのは、『平家物語』祇王巻の仏御前の歌「君をはじめて見るをりは、千代も経ぬべし姫小松、御前の池なる亀岡に、鶴も群れいて遊ぶめれ」でしょう。この他のも法門歌も入り、『伝説は』の番外編「露ならぬ」で夢主も歌っていたものもこれに当たり、『梁塵秘抄』に収められていたものを採りました。
ちなみに、『梁塵秘抄』とは、後白河院が編纂した今様集です。

小唄とは、主に中世で、主に室町時代に流行った歌です。おお、落乱の世界ですね。
酒宴歌や艶っぽい歌も多くあり、私の私見では今様よりも俗っぽいなと感じます。

こんな感じで、都都逸まで辿りついたのですが、ここで一つ気に入ったものを上げてみたいと思います。


咲いた花なら散らねばならぬ、恨むまいぞえ小夜嵐


どうですか?
素敵ですよね?
こういう所に、江戸時代の人々の雅を感じます。

以上、最近はまったもののコーナーでした笑

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