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□七周年記念話「目撃情報」
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Bリサ








ほう………女の寝込みを襲うとは。
なかなかやるやないか、あの小っさい隊長さん。
けどあの二人って付き合っとったんかいな?なんかおままごとみたいなんやけど。






真子のとこに顔を出して。それから拳西や白、ローズの様子も見れた。瀞霊廷の受注が今月は少なかったんがアレやけどまぁそんな月もあるわな。商売は水もんやから一々落ち込んだりはせぇへん。また来月に巻き返したる。
そんな帰りや、遠目に真子んとこの副官を見かけた。
大きなクヌギの木を背もたれにしてスヤスヤ眠る彼女。そんな彼女の唇をそっと奪う少年。









へっ、やっぱりおままごとやな。
軽く触れるだけのチューって(笑
まぁ、まだ子供やし、舌を入れるわけないか。真っ赤な顔して彼女に口づける様は何とも初々しいやないか。せやけど寝とる女にキスするんは初々しいけどヘタレっちゅうんやで。
はぁ…慣れてへんのが丸わかりの下手くそなチューやなぁ。どうせやるならもっと男らしい、こう…ブッチューッとやなぁ………………いや、まぁまだ子供やしな………過剰な期待はせんといたるわ。


それにしてもあの子起きひんな。ちっさい隊長が二回三回チューしても微動だにしぃひんやん。薬でも盛られてんのんちゃうやろか?あ、それ今度、商品として取り扱ってみよ。


人目がないのをいいことに、2つの影は重なったまま動かへん。
ちっさい隊長のキスは控えめなくせにやたら長うてしつこい。うちもそんなに暇ちゃうし、いつまでも見とるわけには……………そういうたら今日小型カメラ持って来とったわ。これで盗さ………思い出の1コマを収めたろ。後で何かの役にたつかもしれへん。今後十番隊での商売がやりやすぅなるかもな。

ええと、カメラカメラ…たしかこの奥に…。


背負っていた鞄を下ろしてガサゴソ手を突っ込んだ。でも普段どうでもええ時は目に入るカメラが肝心な時に見つからへん。
ガサガサゴソゴソ鞄のポケットやポーチを家捜しするみたいにひっくり返しとったら、あった!飴ちゃんに紛れて小袋の中に隠れとった。


小さい二人はまだいちゃいちゃしとる。もしうちがこの写真をあの十番隊隊長に見せたらいったいいくらで買い取ってくれんねやろ?来月の経費分位にはなるやろな。 へへ。







そんなスケベ根性が災いしたんやろか。
ファインダーの中に重なる二人を収めた、ちょうどその時、


あ、ヤバい、鼻が……



「ぶぇっくしょーぅいぇああああ!!!」


なんとも可愛いらしいくしゃみが出た。


あ、悪い、隊長さん。



数秒後、高い高い女の悲鳴が辺りに響き渡り、あたしはそそくさと荷物を持って退散した。


 
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