短編1

□疲れた時には甘い物
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雛森は、今日はあたしがお茶入れますといって奥へいった 。


「いい嫁さんになりますよ雛森は」


向い合わせに座る俺と松本。

「……わかってる」


「さっさと決めちゃわないと奪われますよ?」


にやついた笑顔にはらがたつ

「邪魔したのはどこのどいつだよ」


「あんなの駄目ですよ。ちゃんと起きてるときじゃないと。雛森に気付いてもらわなきゃ意味ないですよ。」


「…わかってる」


「おまたせ!」


お茶を置いて俺の隣りに座る雛森にチラッと視線をやると


「あのさ、お前今夜俺の部屋にこいよ。」


いつになく迅速かつ素直な俺の行動に感心している松本にニヤリと笑い


「え!いってもいいの?嬉しい!でも珍しいね、いつも駄目だって言うのに。」



何にもわかってない雛森をみて微笑む。
触れれば溶けていきそうな甘い甘い砂糖菓子みたいな雛森。




わからせてやるのもいいかもしれない。



俺もいっしょに溶けていきたいんだって。



両思いになろうがなるまいが大切にする気持ちにかわりはないのだから






だから今夜、君に聞こう。
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