短編1

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「あの………何か私に御用でしょうか。」


「あんなぁ…うちの会社今儲かっててな…。」


「は?」



なんだろう?話が見えない……。彼女の目は眼鏡の奥から真っ直ぐあたしを捉えている。この真面目そうな目が怖いのだ。この人は真面目にとんでもない爆弾を落としてくる。



「うちの会社、書籍販売は順調に業績を伸ばしとるんやけどDVDやら雑貨関係の方が今ひとつ伸びひんのや。知っとるか?」


「知りませんけども!」

雑貨関係がどんなものを指すのか詳しく聞きたくもない。あたしはブンブンと頭を振った。


「何が原因やと思う?」


「だからあたしにそっちの話題を振らないでください!」


「出演女優が大根なんやとうちは思うんや。使い古された感が拭えへん。もっとこう、フレッシュで初々しい方がーー」


「知らない知らない。わかんないわかんない。」


「そこで!うちは考えた!」


「ひ!」


「女性死神協会に掛け合うてあんたらの出演DVDを作ることを。」


「…………………つまり?」


「桃、一肌脱いでくれへん?」


「いやだーーーーーー!!」


「一肌って協力してくれって意味ちゃうで?あ、やっぱり協力か?」


「わかってます!わかった上での拒絶です!」



リサさん、やっぱり怖い人だ。笑いの無い表情でぐいぐい迫られると美人であるだけに迫力がある。


なんであたしがああああんな破廉恥な動画映像に出なきゃいけないのよ。一肌脱いでって本当に肌を見せるなんて絶対いやだ。ああ、こんな時に限って平子隊長は不在だしあたしに逃げ場はどこにも無い。やけに真っ直ぐで真面目なリサさんの目が非常に怖い!



「何も桃に男の相手をさせようなんて思ってへんで。露出的にはほら、副隊長ズの水着写真のカレンダーみたいなもんや。」


「水着…あぁ、そういえば昔、そんなのを協会から出したことがあったっけ。」


「やろ?その水着程度の肌見せを死覇装でやったら受けると思うんや。」


「受けません!」


「いや受ける。執務室で死覇装の肩をずらして隊員を出迎える副官、これは受けるやろ。」


「そんな発行物、許可が降りませんって!」


「心配はいらん。こういう事に抜け道は必ずあるんや。」


「だからってそんなことできなーい!!!」


「ほら、その涙目も男心を刺激するんや。桃、あんたきっと才能あるで。」


「嬉しくない嬉しくない。あっ、リサさん、やだ、どこ触って…。」


「谷間はそんな無いからカメラアングルはこっからの方がええな…。」


「よ、余計なお世話ですよ!って、や……ダメ、」


「直ぐ終わる、大人しぃしとき。」


「いやぁ…ん、」


「こらーー!!お前らここでヘンな声出すなー!!」


「あぁ、真子か。」


「はぁ…平子…隊長…。」


「外で隊員が赤面しとるやろ!リサ、うちの部下使て仕事するんは禁止や!」


「ち、」












間一髪で平子隊長が戻って来てくれてあたしは助かった。

リサさん…やっぱり恐ろしい人だ。











*ぐだぐだすみません!!そしてリサのキャラが怪しいのもお許しを。
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