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□2018年「12月17日ー1月17日のhotchpotch」
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*温<暑<熱




原作日雛





とにかく日番谷君は暑いのが苦手だ。
夏は極力日陰を歩くし海水浴も行きたがらない。涼を求めて海へ行くのにへんだよね。確かに日差しは暑いけど水に入れば涼しいし、いくら気持ちがいいよと言っても「だったら何もしなくても涼しい高原の山奥がいい」と捻くれたことを言う。一人サバイバルでもしてろっての。食べ物だって熱々は食べられなくて茶碗蒸しもおうどんもふーふーしながら悪戦苦闘。困った顔ではふはふしながら食べる姿はとても可愛いけれど、本人は泣きたいくらいたいへんなのだとか。猫舌なんだよね。ほんと昔から暑がりなんだから。













「あ……つい……。」
「こら…こっち向け…。」



背伸びするように顔を背けたら硬い掌に後頭部を掴まれた。迫りくる大きな口が真っ暗な洞窟に見えてあたしは息を飲み、目を瞑った。ほぼ無抵抗なあたしの唇は程なく大きな口に吸いこまれる。ああ、息を止める前に酸素を取りこんでおくべきだった。日番谷君のキスは長くて深い。とりわけ今日は濃厚で、あたしの唇はもうふやけそう。ずっと上を向かされてるから首もいたくなってきた。なにこれ拷問?
十番隊の執務室。いっしょに帰ろうと迎えに来たのはいつだっけ?日番谷君の帰り支度を待っていっしょに部屋を出ようとしたら手を引かれ、戸に押しつけられ、そこからあたしは動けない。日番谷君は足の間に膝を割りこませて時々あたしを突き上げる。押し潰すようなキスはもう1時間は続いてる。あたしは熱くて熱くてたまらない。もう泣きそう。暑いのが苦手な日番谷君だって苦しいはずよ。


「暑いの苦手なくせに…。」
「あったかいのは好きなんだよ。」

生温い舌があちこち蹂躙していく。あたし息を止めて声を堪えた。吐息は熱くて身体の芯も火がついた。とても温かいどころの騒ぎじゃない。
ねぇ、早く部屋へ行こう?






温めて溶かしてとろとろに。




*めっちゃくちゃ、めーっちゃくちゃイチャイチャしてほしい
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