短編1

□一歩ふみだす。
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ーーhinamoriーー





藍染の反乱から五十年




嬉しいとき
悲しいとき

楽しいとき
辛いとき



泣きたいとき……


隊舎から遠く離れた丘の上。
遥か向こうに流魂街を望むことが出来るこの場所は
あたしと日番谷君のお気に入りの場所。

二人で来る日もあれば今日みたいに一人の日もある。たまに偶然ばったりここであったりもする。そんな時は二人同じ事を考えてたみたいで嬉しくなる。

けど、今日は…


一人きりで良かった。彼がいなくて良かった
あたしは今、酷く情けない顔をしてるだろうから。









はあ、とため息一つ


「ほんとに やんなっちゃう」


辺りには誰もいない。完全な一人ごと


丘の上を走る風に煽られて横髪が揺れる。
今日は少し風がきついもっともっと強く吹け。体温を奪い去って、身体を吹き飛ばしてくれてもいい。




あたしは今自分をいじめたくてしょうがないのだ。
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