Der Mondhimme U
□ 私は幸せでした
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「結婚してくれ!」
突然言われた言葉
普通の女の子なら、言われた瞬間直に理解し、泣きだすのだろう。
だけど、その時私は理解が直に出来ず・・・
「ッ、ぁははははは!」
・・・笑ってしまった。
笑った瞬間、ジャンは吃驚したように目を丸めていた。
「・・・ジャーン?」
名を呼ぶと、我に返ったジャンは、オドオドと心配そうな顔をした。
「・・・その、駄目、か?」
「・・・うんん、全然良い、嬉しい」
笑顔でそう答えると、ジャンは嬉しそうに微笑んだ。
そして、暫く共に微笑んだいた顔を真剣な顔にしたかと思うと・・・
「マリア・ローズさん、私、ジャン・ローゼと結婚して下さい」
「・・・はい」
今回はちゃんと理解した私は、不意に泣いてしまう所だった。
こんなに嬉しいことはない、今日世界が終っても良い・・・そうとも思った。
好きな人にこの言葉を言ってもらえるのが、こんなに嬉しいものだなんて・・・
ねぇ、ジャン。
私は幸せだったよ・・・?
貴方に出会えて、恋をして、共に時間を過ごせて・・・
『マリア・・・マリア・・・すまない、俺が、俺が・・・』
泣かないで?
また、会えるから・・・私は貴方だけを愛し続けるから。
信じていれば、愛し合っていれば、また会えるわ、ね?
だから、その時まで・・・さようなら。