Der Mondhimme U

□ 私は幸せでした
1ページ/1ページ


「結婚してくれ!」

突然言われた言葉
普通の女の子なら、言われた瞬間直に理解し、泣きだすのだろう。
だけど、その時私は理解が直に出来ず・・・

「ッ、ぁははははは!」

・・・笑ってしまった。

笑った瞬間、ジャンは吃驚したように目を丸めていた。

「・・・ジャーン?」

名を呼ぶと、我に返ったジャンは、オドオドと心配そうな顔をした。

「・・・その、駄目、か?」

「・・・うんん、全然良い、嬉しい」

笑顔でそう答えると、ジャンは嬉しそうに微笑んだ。
そして、暫く共に微笑んだいた顔を真剣な顔にしたかと思うと・・・

「マリア・ローズさん、私、ジャン・ローゼと結婚して下さい」

「・・・はい」

今回はちゃんと理解した私は、不意に泣いてしまう所だった。
こんなに嬉しいことはない、今日世界が終っても良い・・・そうとも思った。
好きな人にこの言葉を言ってもらえるのが、こんなに嬉しいものだなんて・・・



ねぇ、ジャン。
私は幸せだったよ・・・?

貴方に出会えて、恋をして、共に時間を過ごせて・・・


『マリア・・・マリア・・・すまない、俺が、俺が・・・』


泣かないで?
また、会えるから・・・私は貴方だけを愛し続けるから。



信じていれば、愛し合っていれば、また会えるわ、ね?
だから、その時まで・・・さようなら。

 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ