Falling×Darkness
□漆黒の翼U
1ページ/6ページ
その青年の動きはとてもしなやかだった。
後ろからの攻撃も振り向きもせず、まるで見えてるかの様に軽々とかわしていく。
弾を装填するのにもとどこおる事が無い。
ヴァンパイアに休む間も与えずに弾丸の雨を浴びせる。
馴れてるんだ…。
レストンは青年を見て感じた。
この様な依頼を受けるだけあって、戦いの術は身に着けているとは思っていた。
だが自分が思っていたよりも、彼はつわものかもしれない。
きっと幾度も戦闘を経験して来たのだろう。
無駄の無い動き。流れる様な動きはつい見とれてしまう程だった。
次第に自分の中で彼への期待が高まっていた。
と同時に複雑な気持ちも膨らんでいた。
何だろうこの気持ちは…