present

□キミの
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この位置は、


君の特別だからこそ。




キミの隣り




俺が応接室についた時、雲雀は丁度仕事が終わったらしく、ソファーに居た。
隣に座って、一緒に他愛も無い話に花を咲かしていた。


「ねぇ、雲雀?」


髪の毛を撫でながら、雲雀の目を覗き込んでみる。


黒曜石のような瞳は、俺のそれをとらえた。
なに?と、目が語っている。


「ずっと気になってた事があるんだけど、さ……、」


「……なに?」


今度は声に出し、雲雀はこっちを向き直した。


「雲雀はさ、なんで俺と一緒に居てくれるの?」


「…………」


雲雀は目を見開き、こっちを凝視している。


「……山本、」


「…あ、悪ぃ……!やっぱ今の忘れて…」


やっぱり、聞いちゃいけなかった気がする。
雲雀が居てくれるだけで、嬉しいのに……。


「……山本」


「…………」


雲雀の顔が見れない。
今のって、すげぇ酷いよな……。


「…、山本っ」


服の袖を引かれて、無理矢理雲雀の方を向かされた。


「…聞いて?」


「…、うん、」


……やっぱ、嫌われたかな…。


「――…き、だから……っ」


「へ?」


雲雀は顔を赤く染めて、俺の胸に顔を埋めてきた。


「え、ひばっ、……今、なんて…//」


もたれかかってきてる頭から、少しだけのぞいた形のいい耳までも真っ赤に染まっている。


「もう、言わない!//」


「えぇっ!? お願い!雲雀!」


真っ赤な雲雀は、勢い良く俺から離れると顔を上げた。


「一緒に居るのは、山本が好きだからだよっ!//」


「〜〜〜!//」


雲雀、真っ赤で可愛いとか、
すごい嬉しいこと言ってくれたとか、
すぐに浮かんだのはそんなことで、


「俺も好き! 大好き!!」


直ぐに雲雀を抱きしめていた。




キミの隣り
それは、とても特別な……。
(もう、大好き大好き大好き!)(!// 僕も、大好きっ//)(なっ!//雲雀、かわいいー!)(ちょ、やめてよ!)





【おまけ→】

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