小説1
□花火
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風が気持ちいい、と下り坂なのに俺の後ろで立ってるこいつ
倒れないようにと俺の肩をしっかり握る
「うわ〜、スク汗凄いよ?」
「……なら触んなっ!」
「汗、臭いよ〜?」
「……なら息すんなっ!」
「ししっ…」
笑いながら俺を、抱き締める
花火や桜を、儚いと言う奴もいるが、一瞬でも花を咲かせられるのならば
どんなに幸せだろうか?
「ゔお゙ぉいっ!!暑苦しいぞぉっ!!」
「スクなら、大丈夫だよ…」
「そりゃ、どういう意味だぁ〜?」
「ししっ、秘密っ♪」
そのまま、お前の重荷全部を俺にのせて潰れて、しまえばいいと思う
(ね、また来年も行こうよ?)
(お前が誘ってくれたらな?)
end
2008、7、27