短編
□花火
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「…っ、ふ…」
「花枝、声抑えて…」
ぱっ、と花火が開く。
辺りが照らされ、私は私達の姿が見えはしないかと焦る。
祭りの喧騒や花火の音、夜の闇に紛れ、私達はイケない行為に耽る。
「ん、ゆ…いち…っ」
「花枝…気持ちい?」
クチュクチュという高い音は、こんな騒ぎの中でもはっきりと聞こえてきて、耳を塞ぎたくなる。
「っう、あぁ…っ」
「花枝…濡れすぎ」
「言、わな…で…っ」
言われなくてもわかるほど、私の秘部はグチョグチョに濡れ、生温かい愛液が太腿にまで滴れていた。
「神様の前で襲われて濡れてるなんて…淫乱」
「や…ちが、ぁあん」
「何が違うんだよ?」
私はふるふると首を横に振った。
これは佑一が悪戯したからこうなったのであって、条件反射だ。
でもそんなことは佑一の前では意味をもたず、私は「淫乱花枝」なのだった。
「ゆ、いち…っんぅ…」
佑一はん?と私の顔を覗き込み、ゆっくりと、指に愛液を絡めて粒を転がす。
「何?淫乱花枝。」
「ん…っふぅ…」
焦らすような指の動きに堪えられず、私は滅多にしないおねだりをする。
「も…と、もっとぉ…っ」「もっと、何?」
快感が私をおかしくさせる。
「イ、きたい、です…っ」