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□勝算なし
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「これで満足か?」

惜しげもなく晒された上半身は,細身ながら綺麗に筋肉が付いている。元々色が白いアスランだが,それでも十分男の体をしていた。

「はぁ〜。アスランって何してんだ?」

「別に。基本的な訓練を欠かさないだけだ」

アスランの基本的がどのレベルかは言及しない。真面目にやればこうなるかと,シンは一瞬考えて打ち消した。恋敵に憧れてどうする。

「着痩せ?君着痩せなの?狡い!」

一方のキラは訳の分からないことを叫んでいた。服を着込みながら嘆息するアスラン。

「とにかく,暫くお前の生活の面倒は俺が見る」

「面倒?」

「食事の監視。あとは仕事と睡眠の監視だな」

「はぁっ!何言ってんだ!反対反対そんなの絶対反対〜。仕事にかこつけてキラに四六時中ベタベタなんて許さねー」

「仕事に私情を挟むな」

「私情でザフトに来た馬鹿に言われたくねぇっつの!」

「そうか。じゃあシンの異動届け出してやろうか?」

鬼がいる。シン・アスカはそう思った。この男はたかが他国の士官ではないのだから。

「まぁまぁ。アスラン落ち着いて?僕に関する姉馬鹿2人の私情で合ってるし…君が怒ることないよ。シンはよくやってくれてるし」



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