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□幼なじみのいる処
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「いいか?お前が風邪ひいたなんて知れたら大パニックだ。オーブはナチュラルが多いんだから」
眉を寄せたアスランの言葉に,キラは真正面から突っかかる。だって今日は休むわけにはいかない。終わったらカガリと,新しいケーキ屋のオープン記念スウィーツを食べに行く約束がある。
「アスラン!!僕がスーパーコーディネーターって言っても,それは病気にかかりにくいってだけなんだよ?
僕が疲れて弱ってたら免疫機能が落ちるから風邪くらいひくの。だから昔は風邪ひいてたでしょ」
「そうか。キラは弱ってるだけなのか」
「そう!」
別に怪しくて強いウイルスではない。ここが肝心だ。
C.E.初期に地球でインフルエンザが大流行し,コーディネーターがワクチンを作ったが,反コーディネーター感情は変わらず…という歴史があるだけに,ここは慎重にならなければいけない。
「つまり普段なら絶対かからない風邪をひいてしまうくらい,キラは弱りきってるわけだな」
「ぇ?…ぁうん。そうだね」
「分かった…今日はベットな。ケーキも駄目だぞ?砂糖は菌の餌だ」
「ちょっ!君ひとの話っ」
「聞いてた。だがな?キラが弱りきっていると知れると俺の仕事が増えるんだ。
なるべく事は荒立てたくないし。お前は部屋で仕事ってことにする」
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