Plusα

□可愛い子
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多少癖のある宵色の髪はさらさらで,眸は澄んだ翡翠。6歳とは聞いたけれど,大人びた口を聞いて,頭がいいのはよく分かった。

「世の中には可愛い男の子っているもんだね〜」

「また始まった。なぁに?例のアスラン君」

フレイは心底嫌なようで,雑誌をパラパラと何度もめくった。それを見ながらカガリはキラのチョコレートを拝借する。

「子どもに嫉妬するなよ。フレイ」

「してないわよ。一回り離れてる子どもに」

大体カガリなんかに色恋を語られたくないとかなんとか。フレイが怒っていることだけはよく分かった。

「アスラン君も小学校入学ですか?」

話題を引き継いだのはラクスで,キラはうんうんと頷いた。お祝いに行ったのが先月で,何かあげたいと考え付いたのが今日。
GWに一緒に出掛ける約束をしたので,その時に渡そうと思ったのだが。

「今時の小学生が何欲しがるかも分かんないのに…あのアスランなら更に分かんない」

頭を抱えるキラにカガリが言う。フレイとの応酬に疲れたらしい。

「戦隊物のグッズは?」

「警察庁と防衛省の機構内容を理解してる子だよ?」

「可愛くないわね。そのうち弾道ミサイルの防衛の穴まで指摘しそう」

苦虫を噛み潰したような顔で,フレイもキラのお菓子をかっさらっていく。



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