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□面倒な人たち
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キラが部屋に戻ってドアロックを解除すると、息を切らせた女性士官が慌てて出ていった。
キラの気配に気付いたアスランに帰還を告げられ慌てて服を着たのだろう。

毎度のこととは言い、よくこれだけ途切れないと関心する。現在ザフトで白服の地位にいるキラは、幼なじみで元敵で同僚(オーブからの出張扱い) アスランを見てどうしたものかと思案した。

当の本人はお帰りとキラに挨拶してシャワーへ向かう。キラ自身は共同浴場のシャワーを使ってきたので、そのまま軍服をハンガーに吊して横になった。

シンに要求された仕事のために携帯端末は開いたがすぐにうとうとしてくる。
寝床で仕事はするものではないと、遠くで思ったらいつも通りにアスランが石鹸の香りを漂わせてキラのベッドに潜り込む。


「あのさ。アスラン…僕は今あと1秒もしないところで夢の世界に旅立てたんだよ」

「悪い。あとこれ電源切らないとまた肝心な時に使えないぞ」

そう言ってキラの体に回した腕が手元から端末をひったくる。こういう時に常識を振りかざされても困るのだが。

先日それで仕事中にアスランに迷惑を掛けてしまったから結果的に黙っているだけで、全面的に了承しているわけではない。
大人二人が一緒に寝ることが想定されていないベッドは圧迫感甚だしい。


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