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□職場恋愛禁止です
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「戦局も疲弊しているからこそ,隊それぞれの能力が問題になる。前回の作戦のフィードバックを怠らず…何か問題があるようなら指揮を仰ぐように。
では次回のブリーフィングまで解散。武装はA型装備にしてコンディションイエローにて待機。以上」

厳しい顔をしていても,最後の「以上」だけは穏やかな声音で,それが同胞たちにどれほどの安心感を与えるか。
きっと彼は知らない。

「キラ!!」

「なぁに…ザラ君」

げんなりと,嫌悪感を隠しもしないキラ。周りの人間は,そこまでされてよく向かう気になるという。だってキラは嫌そうでも無視はしない。

「配属先一緒だな」

「そうだね」

前を行くキラは此方を向きもしないけれど,アスランはそれで良かった。

「ありがとう」

「はぁ…あのね?ザラ君。僕は個人の感情とかは全く無視で,能力のバランスを見て隊編成してるの。感謝されるいわれないの」

「キラはホーソンの例を知ってる?」

「コンピテンシー理論だね」

「だから俺はキラと一緒だと嬉しくて,仕事も頑張るよ」

「あのね?軍人は」

「分かってる。任務は成功させなければいけない。常に全力を傾ける」

「だったら」


「だけどそれでも諦めてしまいそうな時,生死の天秤が上下する刹那で,キラに一目会いたいって思ったら俺は生還する」

「君はそういう未成熟さが危ないんだよね。能力高い分ミスの時どうなるか分からないし,だから僕がついてるんだけど」

喋り過ぎたと思ったのか,キラは言葉を切って笑って言った。

「僕はノーマルだし。年下には興味ないんだ」



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