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□『彼の本性』
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今の俺の率直な思いを述べよう。
“夜行”ってのは、裏会の実行部隊だとか、異能者の集まりだとか、そんなんじゃ絶対なくて、ただの……

志々尾好きの集まりだ。








「ちゃんと飲んでんのか、志々尾よォ」

「…はい」

「無理強いはよくないよ、翡葉」

「じゃあ目の前で潰れてる影宮はどう説明するんです??アンタが潰したんでしょうが」


何故か兄貴に呼ばれた俺は、夜行の宴会なるものに強制参加させられている。
いたくもない兄貴の隣で、チビチビ酒を飲んでいた。


何故俺が冒頭のような思いに至ったかといえば……話は長い。



俺がここに到着したのは夕方だった。
その時の志々尾といえば、

1.小さい子供に「限兄ちゃん遊んで〜」と追いかけ回され

2.雷蔵にぼっかけ回され

3.亜十羅さんに捕まり

4.知らない男の人(志々尾はユキマサさんとか言ってた)に保護された



着いて早々の光景に呆然としていたら、「限!!飯の時間!!」と影宮が現れて、ユキマサさんから志々尾を奪って居間に消えた。

その居間での夕飯もひどくて。
志々尾の隣の争奪戦……どこの青春時代の席替えだよとか思ったが、あえて無視した。





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