gift

□『ピアス』
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「隼人、誕生日おめでとう。」






入ってくるなりそう言った雲雀に獄寺は一瞬呆気にとられたように目をしばたいた。

それから、忘れてた・・・・・と呟いて、雲雀に向き直る。



「ありがと、な。」



毎年思うが、こう改めて言われるとなんか照れるよな、と思いながら笑う。



「なに?今日は一日暇なわけ?」



当然のような顔をして上がってきた雲雀にそう聞けば、もちろん、という返事が返ってきた。



「今日は一日一緒に居てあげるよ。」



うれしいでしょ?と言った雲雀に獄寺はニヤリと笑って、じょーだん言うなよ、と答えた。



「はい、プレゼント。」



獄寺が紅茶を雲雀と自分の前に置いて席に着くと、綺麗に包装した箱を渡された。



「サンキュー。開けてい?」

「どうぞ。」



なにこれ、と言いながら包みを開く獄寺に雲雀は紅茶を飲みながら、ピアス、と答えた。



「いや・・・・・俺、孔、開けてねぇけど?」



パカン、と出てきた高そうな箱を開いて中のピアスを見ながら、

確かにこういうやつ好きだけどさ、と言って少し眉をあげる。



「開ける予定もねぇし。」



なんでピアスなんだよ?と聞いた獄寺に、

だって君、細身のリングはつけないでしょ?と雲雀は軽く肩をすくめてみせた。





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