佐鳴
□『seductive one's man』
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(…別に、動くんだがな)
幼い頃からこういった薬、媚薬等にはしっかり免疫をつけてきた。
そこら辺の薬では、例え効いたとしても、その薬本来の影響は大して受けることはほとんどない。
現に今、男が飲んだら『動けない』ほどの量を投与されても、少々だるさを感じるだけで、体の自由に変化はないのだから。
「そろそろいいぞ」
先程から数人分の気配を戸口付近で感じていた。
男の声を引き金に、何人か男が入ってくる。
(……さて…どうしたもんか)
チンピラどものように、暴行が目的か?
それとも…。
「…へぇ、カワイーガキじゃねぇの」
わらわらと近寄ってきた男のひとりに、服に手をかけられた。
そのままがばりと一気に捲られる。
ひやりとした空気が肌に触れ、それと同時に腹のあたりを撫でられる感覚に、さすがのサスケにも焦りが生まれた。
(おいおい、うそだろ…。
子供相手に…こいつら変態か?)
あくまで今は任務中だ。
依頼主に迂闊に手を出せば、少なからずこれからの任務に支障が出るだろう。
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