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なつ★こい
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「いいにおい、かぁ…へぇ…そっか…」
「(中村さんが照れてる…!)(きゅうん!)」
「お前もいいにおいだけどな。」
「!!!わっ、だ、」
「だ?」
「だめです!!!」
「うぉ!?」

いきなり中村さんの腕を降り払って距離をとったわたしに、びっくりしてきょとんとする中村さん。(あ…こんな顔初めて見た…)

「…な、何…!?どうした…?(結構ショック、なんだけど…)」
「だだだだめです!近寄ちゃ!!!」
「!?(えぇぇ!)(ガガーン!)」
「わ、わたし、臭いですから!!!」
「…はい?」





意を決してふりしぼった言葉に、またまたきょとん、とする中村さん。

「だ、だから、わたし、きっと汗臭いですから、その…っ」
「…なんだ、そんなことか…」
「そんなことじゃないです!重要なことで、」

わたしの言葉はあえなく途中で遮られてしまった。
なぜなら、中村さんがわたしを突然抱き寄せたから。
さっきまで、人ふたりぶんくらい空いていた距離が一気に零になる。

「…!!!(わ、わわっ…!!!)」
「(お、硬直してる硬直してる。)」
「な、中村さん、は、離し」
「いやだ。」
「!!!(うぁ…もう…泣きそ…)」



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