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ねぇ、自惚れてもいいですか?
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「え、あの、中村さん?」
「…」
「えと、帰っていいです、か?」
「…だめ。」
「え…っわっ!?」


そうまた小さく呟いたと思ったら、ぐい、と強く腕を引かれた。
突然のことで、身体が反応しきれずに、そのまま中村さんの胸に倒れ込む。


「ななな中村さんっ!?」
「…」
「あ、あの、離してくださ、」
「いやだ。」
「!(即答!?)」
「…」


ぎゅうぅ、とわたしを抱き締める腕の力を強くして、まただんまりを決め込む中村さん。
これは、ど、どうしたら…!?





「…中村、さん」
「…」
「どうしたんですか…?」
「…」
「わたしが…悪いんです、か…?」
「うん。」
「!!!(即答!!!)うぁ…ご、ごめんなさ…」
「原因わかんねぇで謝ってんじゃねーよ。」
「…っ、ごめんなさい…」


顔は見えないけど、上から降ってくる声は明らかに不機嫌で。
わたしはそれ以上何も言えなくなってしまった。
しばらく沈黙が続き、やっと口を開いたのは、中村さんだった。



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