□素直じゃない君
1ページ/1ページ




『隼人、好きだよ』


「ば…っ!!何言ってやがる!!」


『好きだから好きって言ってんだよ』


「っるっせぇよ!!俺は好きじゃねぇ!!」


『うん。でも、私は好き』


「いい加減にしろ!俺は、お前なんか好きじゃない!!」



顔が真っ赤な隼人。
髪型だけじゃなくて、顔もゆでたこみたいに真っ赤。
好きじゃなかったら、なんでそんな真っ赤なんだよ、隼人。


『好きだから』


「好きじゃねぇって言ってんだろ!」


隼人がね、素直に好きとかいえないのわかってる。
いえなくて好きじゃないっていってるのもわかってる。

わかってるつもりなんだけど、


「好きだよ、隼人…」


時々、ものすごく自分は勘違いして、思い込んでるんじゃないかって思うときがある

あるから…そんなときはあからさまに顔に出してやる。

そしたら、隼人は顔に出やすいから、表情を伺う。


「だから、俺は…!!」


隼人の言葉が止まった。
次に言う言葉を失って、口をパクパクさせてる。
やがてその口はつぐんでしまい、真っ赤な顔のまま俯いてしまう。
それから、チラチラと私の顔を盗み見てくる。(この場合、私はわかってるから盗んではいない)


そんな隼人を腕の中へと押し込み、
もう一度


『好きだよ』



そういうと、今度は言葉が返ってこなかったが、代わりにやたら緊張した隼人の両手が私の背中にまわってきた。


やっと、安堵。


いつか言ってほしい。
煙草をふかすその口で。




『愛してる』





END

ただ獄寺のツンデレを書きたかっただけなんですorz

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ