黒バス&その他&おお振り
□青夏の1ページ
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「か、和さん!もう一個伝えたいことが…あって…その…」
「なんだ?いいよ、何でも言って」
「は、はい…えっと…か、和…さんは、その…つ、付き合ってたりとかしてるんですか…?」
「へ?」
予想外の言葉に思わず変な声が出た。
まさかそんなこと聞かれると思わなかった。
「やっぱり、いますよねっ!ごめんなさい、変なこと聞いて…」
「い、い、いやっ、ちょっと待った!!」
「え…」
「いや、ごめん、大きな声出して。とりあえずちょっと先走りすぎ、俺には付き合ってる人なんていないよ」
「そ、そうなんですか?!」
「俺なんかにいるわけないだろ」
「えっ、そんな…だって、和さん優しいし…そっか、いないんですか…」
ちょっと待て。
いったい今何の話をしているんだ…
なんだ、この空気、なんか…変な空気。俺も彼女もなんだかアワアワして…
「じゃ、あっ!あ、あの…っ、私…」
「………」
もしかしてこの流れ…
うぬぼれてもいいのか…?でも、違ったら期待している俺はすごく恥ずかしい。
けど…
この様子じゃぁ…
でも…
彼女の口からどんな言葉が出るのか、怖くてたまらなかった。このまま時がとまってしまえと願う一方で、早く進んでほしいと願う俺がいる。
だけれど、結局はなんと願おうとも時間は否応なしに進む。
彼女の口が開く…
彼女が言葉を出そうと酸素を吸い込む…
「わ…私、和さんのことがずっと前から好きだったんですっ!!よかったら付き合ってください!!」
頬を抓りたい衝動にかられた。
少なからず期待していたとはいえ、まさか…そんな…
思わず体から力が抜けそうになって、蛇口を掴んだ。
信じられない言葉を聞いた俺は呆然として何もいえなくなってしまったのを、彼女は真っ赤な顔を段々不安を滲ませて
「ご、ごめんなさい!!迷惑でしたよね、本当ごめんなさい…その、忘れてください、じゃあ、部活がんばってくださいねっ」
どうやら勘違いしているようで、返事を出さない俺に断られたと思ってしまったらしく泣きそうな顔でそれでも必死に耐えてるような顔で早口にそれだけ言うと踵を返して行ってしまおうとする。
あぁ、行かないでくれよ!俺はまだ一言もしゃべってないのに…
それでも早く答えてやらなかった自分自身に情けなく思っても、それどころじゃない。
言葉よりも手が先に行ってしまおうとする彼女の腕を掴んでいた。
「俺でいいなら…」
「あ…」
「俺もす…好きだったんだ」
「か、和さん…っ!!」
「うわっ!?」
掴んでいた彼女の腕がふわっと軽くなったと思ったら、どんっと胸に衝撃が。
嬉しさとあまり彼女が俺に抱きついていた。
彼女が俺のことを好きだってところから思ってもなかった出来事ばかりなのに、まさか抱きつかれるなんて…どうしていいかわからなかったけど、
この瞬間は人生で一番衝撃的で幸せだった。
「これから、よろしくな」
「はい!!」
END
あとがっきぃ
最後挫折したのは言うまでもないorz
意外に和さんって難しい…
ちなみにヒロインがやたらと準太と絡んでたのは、ただ単にヒロインが準太に相談してただけです。
準太はめんどくさそうに聞いてるけど、ちゃんと聞いてくれてるやつだと思う←
ちなみにちなみに、
タイトルの「青夏」は青春にしようとしたけど、夏なので、夏にしました。