ルルカレ

□〜First Love Memories〜[AFTER]
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「う〜ん、別に大したことじゃないの。ただ、かなり昔の記憶なのに何故か頭から離れなくて…」

「ひょっとして一目惚れってやつか?」

いつもならC.C.が弄ってくるような台詞を、ルルーシュが柄にもなく言ってのける。

「///…そ、そんなんじゃなくて!」

うっすらと頬を染め否定するカレンを可愛らしく思いながら、ルルーシュは話を続ける。

「分かった、分かった。それで"あの子"ってのはどんな子だったんだ?」

「私たち家族がこの辺で暮らしてた頃、ちょうど九年前くらいかな…」

「カレンもこの辺で暮らしたことがあるのか?」

「"も"ってことはルルーシュも?」

「ああ、俺がナナリーと共に日本に送られてから過ごした枢木家の屋敷はこの辺だったんだ」

「あっ…ごめんなさい」

ルルーシュが留学という名目の下、半ば人質として日本に送られた、という話を思い出したカレンは申し訳なさそうにする。

「…カレン、君が謝る必要は無いさ。それにブリタニアとの戦争が始まるまでは、割と楽しいこともあった…」

ルルーシュとカレン。
形は違えど、幼少期にその運命を狂わされたという点に変わりはなく…。
それ故に相通じるものがあるのかもしれない。

「そう、あれは確か今日みたいな暑い夏の日だったなぁ…私たち家族が引っ越す日、お母さんとお兄ちゃんと電車を待ってる時だったかな…」

「何だか本格的だな…やっぱりカレンの初こ…」

「だから、それはもういいって///…それで、確か私の足元に桃が転がってきたの…それから、それを追ってきた私と同い年くらいの男の子が二人…」

「やっぱり男の子じゃないか」

ルルーシュはカレンをからかうように悪戯っぽく笑う。カレンもルルーシュの滅多に見られない表情に何だか嬉しくなる。

「それでね…黒髪の子が私の方に来て、私はその子に桃を返したの…その子が私にお礼を言わなかったからなのかな…その後もう一人の子に怒られてたけど」

「それで−−―」

「その子はその後…カレンから返された桃を、黙って渡して逃げて行った…」

「えっ!?…どうして…?」

暫く黙って話を聞いていたルルーシュが、話を突然引き継いだのに驚くカレン。
困惑するカレンをルルーシュは無言で抱き寄せる。

「る…る…しゅ?」

「それはな、カレン……その…男の子は…多分…俺…だからだ」

「!?」
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