ルルカレ
□〜Sunflower Carpet〜[AFTER]
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目の前に群生している向日葵以外にも、様々な花が咲いているのに気付く。
「そうだな、人間の手が入らなくても花はずっとその美しさを魅せてくれる」
「ねえ、せっかくだから降りてみようよ!」
「そうだな」
今度はカレンがルルーシュの袖を掴み、一緒に丘を駆け降り、向日葵畑へと入る。
「わぁ…すごいなぁ」
「天然の迷路といったところかな」
向日葵は2〜3mの高さで 辺り一面に群生し、ルルーシュの言うようにさながら天然の迷路である。
「ルルーシュ、こっちこっち♪」
ピンク色のワンピースを纏い、心からの笑顔で駆けるカレン。
(こんな綺麗なカレンの笑顔を今まで見たことあったかな…)
ルルーシュはそんなカレンの様子を見て優しく微笑む。
黒の騎士団で共に居たころも、自分の感情を押し隠すようなタイプではなかったカレンだが、そこにはいつも何らかの影がまとわりついていた。
だが、今のカレンにはそのような暗い影は見られない。
(カレンも俺も…10年前で止まった時間が、今動き出したんだ)
「カレン、ちょっといいか」
「なぁに?ルルーシュ」
ルルーシュがカレンを呼びとめる。
「なぁ、カレンは向日葵の花言葉を知ってるかい?」
「花言葉…何だろう?」
「カレン…向日葵の花言葉は"あなただけを見つめてる"だ」
「えっ…?」
「つまり、これがその…俺の気持ちだ」
「…るる…しゅ」
カレンはルルーシュの背に手をまわし、ルルーシュを抱きしめる。
「///…わ、私も…同じ」
「…カレン」
「…ルルーシュ」
2人は暫し見つめ合い、そしてお互いの唇を重ねる。
夏の陽射しに照らされる金色の絨毯のもとで、その心は互いに寄り添い、ひとつになった…。
〜Fin〜