ルルカレ
□〜Sunflower Carpet〜[AFTER]
1ページ/2ページ
――ある暑い夏の日
「なあ、ルルーシュ。カレンを例の場所に連れて行ってやったらどうだ?」
「ああ、あそこか…だが、何故お前がそんなことを?」
「私はお前たちのことを応援しているからだ」
「はぁ?な、何を//」
「まったく……知っているか、ルルーシュ。あの金色に輝く花…その花言葉を」
「花言葉?ナナリーが詳しくて色々と聞いたことはあるが…」
「私も昔、ナナリーに聞いたんだよ。あの花の花言葉は――――」
「ねえ、ルルーシュ、この先に何があるの?」
「それは見てのお楽しみだ」
「期待していいのかな〜」
「絶対に見て損することはないさ」
カレンはルルーシュに手を引かれ、屋敷の裏にあるちょっとした森を抜けようとしていた。
「ルルーシュ、体力の方大丈夫〜?」
カレンが少し悪戯っぽく笑いルルーシュに尋ねる。
「ハァ…ハァ…この程度は大したことない…」
(思いっきり息が上がってるじゃん;)
内心でそう呟くカレンだが、敢えて口に出すことはしない。
「もう少し…この丘を越えた先だ」
小高い丘を越えたカレンが目にしたのは、辺り一面に広がる金色の絨毯。
「…凄い…綺麗」
カレンは思わず感嘆の声をもらす。
「気に入ってもらえたかな?」
「うん! でも、どうしてこんな所に…?」
「ほら、あの建物を見てみろ」
「あれは…?…入場…ゲート??」
ルルーシュが指差す先にはいくつかの建物と門のようなものが見える。
しかし、それは所々崩れ、周囲には植物が絡みついている。
「つまり、ここはフラワーパークの成れの果てということだ」
「フラワーパーク?」
「極東事変前の数年の日本はいわゆる"バブル"時代だっただろう?その頃は遊園地や植物園といったテーマパークが日本中で山のように計画されたそうだ」
「ここは、そのひとつってこと?」
「ああ、その後のバブル崩壊とブリタニアの侵攻でほとんどの計画は途中放棄され、今でもこういう場所には残っているんだ」
「じゃあ、この花たちは放棄されてからもずっと…」