ルルC(All Character)
□〜Sweet Cooking Lesson〜[AFTER]
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――ある日の午後
今日はナナリー、カレン、咲世子の3人で外出しているため、今屋敷に居るのは療養中のカレンの母を除けば、ルルーシュとC.C.だけである。
そんな時…
「ルルーシュ、その…私に…ピザの焼き方を教えてくれないか?」
C.C.の予想外の台詞にルルーシュも困惑気味。
「どういう風の吹き回しなんだ…?まあ、別にお前にその気があるのなら教えてやるぞ」
「そうか、ありがとう」
C.C.は嬉しそうに微笑む。
それは、かつて、戦いの日々にあった頃には決して見られなかった笑顔。
「しかし、どういう心境の変化なんだ…?いきなり料理なんて」
「いや…うん。まあ、気にするな」
「変な奴…。まあ、いい。とりあえずは材料を準備するか」
「ああ、分かった」
ルルーシュとC.C.はピザの材料をキッチンに並べ始める。
「強力粉に薄力粉、ドライイースト…塩とオリーブオイル、水…」
以前よりは幾分マシになったものの、毎日1食にはピザを焼くため、本格的な窯まで置いている。
「まずは生地を作る。材料を順番に―――」
「ほお、ピザの生地とはこのように作るんだな」
「ほら、手順が分かったらお前も作ってみるといい」
「そうだな、ではまずこれを――」
「おいっ、待て!」
生地に使う粉類をボウルに入れようとしていたC.C.の手をルルーシュ止める。
「なんだ、ルルーシュ」
「お前、まさか目分量とか言うんじゃないだろうな」
「何を言う…この私が…」
「だから待てと…おいっ」
バタン
ルルーシュはC.C.を押し倒すような体勢で床に倒れてしまい、思わず目のやり場に困り、頬を赤らめる。
「ふふっ…お前は本当にからかい甲斐があるな」
「うるさいっ…大体お前が…」
「はいはい…とりあえず私の上から退こうという気はないのか?」
「す、すまない///」
C.C.の指摘にルルーシュは慌てて体を起こす。
流石のルルーシュもC.C.にやられっ放しでは面子が立たないので、紳士宜しくC.C.に手を差しのべる。
「お前にしては上出来だな?」
C.C.は悪戯っぽく笑いながらルルーシュの手をとる。