綴じた言ノ葉


□朱々と
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ああ咲き誇れ
麗しき花よ

ああ未だ舞い散る事なかれ
君のよう、芳しく生きよ




柘榴の実、緋々実る

撓わな実を人は毟り
我こそが緋く芳しく生きるのだと
酷く主張しながら喰む


柘榴の実は何も言わない



ザクリ

ザクリ


緋くて甘い、
芳し香を放つ蜜だけが零れる


パタ…

蜜が落つる時、恍惚の匂いがした。


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