お話小箱
□やきもち(ボツ作品)
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(ムカつく――――!!!)
戦闘パーティーに選ばれた時、メンバーはロック、ティナ、カイエン、そして私の4人。
そこでもヤツの「守る」が炸裂していた。
ティナが敵の攻撃を受けそうになるとすかさず自分の素早さを活かしティナの元へ行きわざわざ“お姫様だっこ”でモンスターの攻撃から彼女を守ってる。
それが視界に入った時は苛立ちも頂点に達し、それをモンスターたちにぶつけた。
「おぉ!やっぱりセリスは強いなぁ〜。」
…プチっ…
呑気なヤツの一言で私の中で何かがキレた。
今すぐにでもロックに飛びかかりたいのを必死に堪え目の前の敵を八つ裂きにせんとばかりに私は剣を振るった。
そして、辺りに静けさが戻ると共に私はまだモンスターの血を拭き取っていない剣先をロックの喉元へつきつけた!
「わぁっ!ちょっ…セリス?!どうしたんだ?」
私の目には殺気が溢れていただろう。
「…してよ…。」
「はっ?」
無抵抗を表す様にロックは両手をあげ、表情をこわばらせている。
「いい加減にしてっつってんのよ!この八方美人!」
「なっ!なんだよ急に!」