performance
□気付いた矛盾点
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軽快な電子音が響いた。
「黒子、電源切っておきな。花宮に怒られるよ。」
「すいません。」
「まあ、部活も終わってるしいいと思うけどね。」
「ありがとうございます、森山先輩。」
森山の言葉に対する返答は全て早口で、嬉しそうな表情で携帯を持って部室の外に走る黒子。
その黒子の背中を不思議そうに見て、原は森山に「なにかあったんスか」と聞く。
「黒子の携帯のディスプレイに表示されてた名前、なんだと思う?」
森山が口角を上げて言う。
わかんねーよ、と誰かが口を開くと、森山はさらに口角を釣り上げてこういった。
「降旗光樹、だよ。誠凛のベンチだった子。」
その言葉に伊月と水戸部は目を見開き、伊月に至っては着替え途中だったのにも関わらず
黒子の後を追って部室から走って出て行った。
「そう。彼が。」
「・・・・例えテツが許しても僕達はそう簡単に許しませんよ?降旗光樹。」
部室前にいたマネ二人が彼等の会話を聞いて呟く。
二人の会話に気付いたものは居なかった・・・。