BUS GAMER
□your smell
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目が覚めても、中条さんはいなかった。
時計を見たらさっきより30分進んでる。
「ちょっと」にしては長すぎる。
携帯を見ても着信はない。
「・・・・。」
ふとテーブルを見れば、
中条さんがいつも吸っているCABINがある。
タバコには興味はない。
でも 中条さんの匂いがするから、好き。
何気なく手を伸ばしてみる。
中にはまだ数本入っていて、青い100円ライターも入っていた。
「・・・・。」
興味本位で、一本加えてみる。
味はしない。
でも違う匂いがする。
俺が欲しいのはこの匂いじゃない。
---カチッカチッ シュボッ
ジジジ・・・。
白い煙が俺の周りを包んだ。
同時に、大好きな人の匂いがした。
早く、早く会いたい。
帰ってきて??
「・・・・スゥ・。」
「何やってんだ?」
「っ!!げほっごほっ」
気づかなかった。
それほど没頭していたのだろうか?
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