戦国BASAERA

□大好きの者vv
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 今日本のあちこちで戦が起きている。
誰が一番かを決めるためにだ・・。
今また誰かが死んだと思うと悲しくて怖い・・。

 城の中が騒がしい。何かあったのだろうか?気になりある部屋に近づく一人の女の子の姿があった。
 
 「お兄様、何かあったのですか?」
部屋に行くと幸村が立っていた。
 「由絵か。別に何もないが・・・」
 「嘘です。教えて下さらないなら、佐助に聞くまでです」
明らかな幸村の様子がおかしい。幸村はどちらかと言えば嘘をつくのは上手い方ではない。
 「今佐助に聞いたところで何も言わん。おとなしく部屋におれ」
 「そうですか・・・」
あまりにも素直に言うことを聞く由絵に驚き、呆然としている。
 「部屋ならどこでもいいんですよね?」
 「別によいが、呼んだら来れる所ならば・・・」
 「分かりました。水樹居ますか?」
幸村が頷くと小さいときから付いている水樹を呼んだ。
 「お呼びでしょうか?」
すぐに水樹が現れた。
 「あの場所に行きます。着いてきてくれませんか?」
 「あの場所にですか?私は構いませんが、幸村様には許可が出ているのですか?」
 水樹が幸村を見た。
 「すぐに帰って来れるなら構わん」
頷くと部屋の中に入って行った。
 「そういうことです。行きましょう」
 「かしこまりました」
そういうと由絵を抱き上げた。
そして目的の場所に向かった。

 「旦那、本当に行かしてよかったの?」
佐助が心配そうに声をかけた。
 「よいのだ・・。あの者が喜んでいるようなのでな・・・」
 「俺様の心配よりも他にあるでしょうが・・」
佐助は、昨夜の任務で危うく正体がばれかける所だったのだ。何カ所か怪我はしたが何ともなかった。が、幸村は由絵に見せないために冷たい態度をとったのだ。

 「良いのだ。それよりも怪我を治すことを先に考えたらどうだ?」
 「目の前で後悔してる旦那には言われたくないね」
 「別に後悔など・・・」
明らかに後悔をしているのが手に取るように分かる。
 「まったく、兄妹揃ってこうだと大変だよ・・」
幸村にばれないように呟くとため息をついた。
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