短編夢部屋
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キミだけのアストロノーツ・ブレット夢
「待たせすぎたか・・」
自分の部屋のベッドの上でスヤスヤと眠っている彼女を見て、ブレットは静かにため息をついた。
さっきまで彼は急な監督の呼び出しのため、彼女を一人で部屋に待たせて出ていたのだ。
今日は久しぶりに、彼女と一日ゆっくりとできる休日のはずだったのに・・・。
小さく、柔らかな身体を抱きしめ、唇を重ねようとした瞬間に鳴った部屋のドアをノックした音に、いくら冷静な自分でも舌打ちを返したくなった。
『いってきていいよ。私、待ってるから・・・。』
ほんのりと赤くなった顔で笑ってそういった彼女に、『いっそこのまま居留守を使っても』なんて考えまで頭を過ったなんていえるわけは無かった。
「何もかも投げ出したくなることがあるなんて、お前と出会うまで知らなかったんだ。」
彼女の眠るベッドに腰掛け、頬にかかった髪を耳かけさせ優しくその頬を撫でる。
「ん・・・ブレッ・・ト」
「!!」
自分の名前を呟くように呼んだあと、彼女の目の端から流れた涙に、ブレットは驚きながらもそっとそれを指で拭った。
「すまない・・・いつも、寂しい思いをさせて、我慢させて。」
それでも、キミを手放せない
キミの気持ちに甘えてばかりのオレを
どうか見捨てないで欲しい
「オレはきっと宇宙にいくんだ。そして・・・」
そして、いつか自分だけの、人が住める星を見つけるんだ
小さな星でいい
キミと二人だけで、宇宙を見上げられる星ならば
「必ず叶えてみせるから、待っていてくれ」
涙に濡れた彼女の閉じられた瞳に優しくキスをしてから、彼女の小さな唇に自分のそれを重ねた。
オレは、キミだけのアストロノーツ
end