05/31の日記

14:28
ハニーフレーバー
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はしゃぐ君が愛しくてね
駆け寄り抱き締める
星の砂はさらさらり 揺れていた
見知らぬ夕に君に出逢えたコト
交わした言葉はさりげなく
気付けば瞳は君を追っていた
二人を乗せて弾むバスは僕の心のよう
それは12月の寒空
始めての唇の味
甘くて優しいマドレーヌのようで
溶けてしまいそうだよ
潮風が君の髪 キラキラと靡かせては
心躍る香りを運ぶのさ
寒くて震える肩並べて瞳を合わせて微笑んで
見上げたあの日の空を覚えてる?
人にそれぞれ 幸せの分量があるなら
願うよ
この瞬間 輝いて
「寂しい」 と服の裾を ぎゅっ と
振り向かず僕は歩む
本当は振り向いて抱き締めたいんだよ
唇噛み締めて 手を振るんだ
君の香りをコートに無意識に探す僕は
君の瞳にどう映るのかな?
窓に流れる景色に息を吹きかけて 願うよ
「僕達がいつまでもずっと変わらぬように」と
君の温もり 消えないでいて
ずっと

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08:33
masquerade
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影は集い円と化し
太陽を描く祭りが始まりました
境内で儀式を舞う君は綺麗で
清らかな着物と袖から覗く白肌はまるで月の様でした

僕は駆けより君に距離を近つけようと
されど人並は壁と成す

春を呼ぶ花火が打ち上がって
ヒマワリのように見上げる人々の足元
俯く僕の手を引く君

炎を囲む円に混ざる
僕の顔は誰にでも一目瞭然な気持ちが色付く
まだ ゆらめく灯に照らされ 仄かにね
紅潮する頬は誤魔化せるけれど
君の体温が身体を巡り巡ってね
ココロを早く揺さぶり 鼓膜を破りそうさ

無邪気にはしゃぐ君の手が離れないようにと
よろけた君を抱き抱えたときに
無口な君が耳元で囁く二言
君に伝わらないように平然を装うのだ

「すき」

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08:32
戦場カメラマンと最期
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レンズ越し 靡く国旗に隠れ 写真を
抱き抱え泣く人々
恐怖を断ち切る銃声
目があった彼は駆け寄り手紙を渡し
走り抜けていった
世界に散らばった夢の
断片はこれがね
「生まれ落ちた理由」だと
手紙には
震えた文字と滲んだ温もりの跡
寄り添う事で拭おうとした
運命よ
せめて今だけは
決して悲しいお別れではないよ
貴女を守る事ができるのならば
この命など捧げます
貴女を守るのが私の使命なのですから
でも欲を言うのならば・・
もう一度あなたに会いたい
この手紙が貴女に届く頃にはもう
私は零に近つく
春風となり貴女へ
恥ずかしくて一度たりとも
伝えられなかった想い
「何よりも貴女を愛しています」
「何よりも貴女を愛しています」
焼き付けた彼の最期と絶え間なく微笑む彼女
愛に充ち溢れた二つの写真
重ねて
灯火を送ります
泣き崩れて

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08:31
栴檀は双葉より芳し
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目覚めは丑三つ時
理性砕く寝息により
芽生えた感情に
袖振る事は過ちである
水無月の頃は大好き
蛇の日傘で二人包んで
今ならば誰にも邪魔されずに でも
思いを伝えてしまいそうな
この口を塞いで
産まれた時から同じ形だった双葉
時が次第に変化をもたらすのです
砌より濡れた髪に
触れる指 絡み付く滴
掻き上げた耳に引き寄せられ
もう止められない
いばらの園に咲く白つめ草を見付けられたら 一人 鬼と化そうぞと 何もかもを失ってでも この手は離さない
甘い蜜は禁じられた味
頬を赤らめ 戸惑う君の 唇が動く前に 誓いの口移しを
この想い押しつぶそうと 幾度とね 傀儡女を抱いた 心は君にしかあらず 神にも背こうぞ
いばらの園に咲く白つめ草を見付けられたら 左薬指に飾って
何もかもを失ってでも この手は離さない
甘い蜜は禁じられた味
不慣れな接ブン 秘密の言葉 心震わせ 揺れて 今宵も雨は二人を隠してくれるから さぁ 朝が来るまで 君に溺れて いたいよ

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