Memory

□鏡に映すものは
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昼食を買いに行こうと警視庁という世界から足を踏み出すと、幸か不幸か笹塚さんがいた。

「匪口……?」

煙草を吸いながら、首を傾げ俺であることを確認して煙草を灰皿へ。

「笹塚さん、昼飯食べないの?」
「面倒臭い。この時間、食堂混んでるし。コンビニ行こうかなとも思ってたとこ」
「ふーん………」

笹塚さんは車で来てるから……

「コンビニに車で行くんでしょ?乗せてってよ」
「匪口もコンビニ、行くの?」
「うん。いいでしょ」

俺を無視して、駐車場に車を取りに行く笹塚さんの後を追い、笹塚さんが運転席の扉を開けたことを確認して助手席の扉を開き助手席に座り込む。

「俺、許可してねぇーだろ……」
「でも、シートベルトを締めたってことはコンビニに俺を乗せて行くってことでしょ?」
「はあ……。シートベルト締めろよ」
「了解〜」
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