ときどき、あたしの夢に出てくる男の子。満月を見上げるその背中はとても淋しそうで、儚い。彼を抱き締めてあげたくても、地面に足がくっついたように動かない。そんなあたしに気付いた男の子は、ゆっくりと振り返った。その子の顔は暗くてよく見えないけど、泣いている気がした。ずっとそばにいるって約束しただろっそして必ず夢はここで終わる。起きた時、あたしは後悔の念に駆られていた――…。