第二部

□第39話 揺れる想い
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…ある日の放課後…


「…え?世界樹伝説?」


桜子「そーそー、なんでも麻帆良祭期間中に世界樹の下で告白したら絶対に成功するんだって!」


「ふ〜ん、でもそれってただの噂話でしょ?」


まき絵「でも実際、過去の麻帆良祭でカップルになった人は大勢居るらしいよ?」


隼人達3−A一同は、麻帆良祭の準備で教室に残って作業をしていた。

…と言っても、まじめに作業しているのはごく一部で、さぼっている生徒が多いのだが…



刹那「…世界樹伝説…か…」
(そこでもう一度隼人さんに告白すれば…///)


木乃香(…………)


教室の喧騒の中、ポツリと呟いた刹那。

それが聞こえたのかどうかは分からないが、木乃香は刹那を無言で見つめていた…


アスナ「あ、コラ2人共、サボってないで手伝ってよ!」


刹那「あ、スイマセン!」


木乃香「…ウチもゴメン…」


それから刹那と木乃香はアスナの作業をしばらくの間無言で手伝っていたが、不意に木乃香が呟いた。


木乃香「…なぁ、せっちゃん…せっちゃんは今好きな人居るん?」


刹那「Σぶっ!?い、いきなりどうしたんですか?」



木乃香「別に、ただ気になっただけやけど…好きな人、居るん?」


何だか妙な威圧感を纏っている木乃香に刹那は大いに怯んだが、もちろん木乃香に本当の事を言うわけにもいかない。なので…

刹那「い、いえ…そのような男性は特に…」

…と、答えるので精一杯だった。


木乃香「…ふーん、そうなんや…」


………………。


刹那(…き、気まずい…)
「そ、そういえばアスナさんはどうなんですか?高畑先生に告白とか…」


アスナ「Σえぇっ、私!?わ、私は…別に…///」


…刹那の話題そらしの犠牲になったアスナは、翌日タカミチとのデートのシュミレーションをさせられるハメになった…(汗
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